導入事例のご紹介
CASE STUDY
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Honda Cars 横浜 藤沢センター
株式会社ホンダカーズ横浜は神奈川県で販売されるホンダ製新車の納車整備業務を担う会社で、今回当社が提案・開発した「車両に装着されている現品票のバーコードと、スマートデバイスのアプリケーションで測位した位置情報を関連づけする」システムを導入、効率的な車両位置管理を実現されました。

神奈川県藤沢市にあるホンダカーズ横浜藤沢センターでは、平均約2,000台の車両を保管しており、新規入庫以後作業場所への移動や作業待ちのための一時保管など5回以上の車両移動が発生するため、従来の手作業による駐車位置管理では次の作業に向けて特定の車両を探し出すのに時間を要し、作業効率にムダが生じていました。
また各車両がどの工程で作業中であるかをリアルタイムに確認する手段も無いため、個別車両の保管位置の正確な把握と情報共有が大きな課題となっていました。
そんな中、当社が既に開発していた輸出用中古車の車両位置管理システムに着目して頂き、自社での運用を検討し当社への打診がありました。
―― 既存システムの課題とBLEの提案

弊社の既存システムは屋外での運用を想定していましたが、同社藤沢センターでは車両の一部は屋外に、多くの車両は6階建てのラックビル内で保管されており、屋内での測位機能を追加する必要がありました。
そこで屋内での測位方法を各種検討した結果、近年安価な位置特定手段として実証実験が盛んになってきたBLE(Bluetooth Low
Energy)ビーコンに着目、これをラックビル内に配してスマートデバイスで測位する方法を提案、そして採用していただくことになりました。
―― システムの特長

1.屋内測位に300台のBLEビーコンを採用、ラックビル内での屋内測位を安価に実現しました。
2.車両が屋外にあるか屋内にあるかを意識することなく、単一の操作で車両位置を登録することができる。
これは屋外における衛星測位と、屋内でのBLEビーコンによる測位を併用実装、かつ衛星測位の精度とBLEビーコンの電波強度のバランスを、エリアを区切って細かく設定できるようにしたことで可能になりました。
3.車両の位置管理に、あえて測位精度に誤差のあるスマートフォンを利用、低コストのシステムを実現。
これは乗用車1台の大きさが2×5m程度であることから、密集して車両が保管されている場合においても、スマートフォンでの測位精度の誤差の範囲内(屋外屋内共に3 ~ 5m)で数台分に絞り込み可能と判断することで実現しました。
4.車両を移動させる運転者自身が移動後に登録作業を行うという、あえて「人の作業」に頼ったシステムとすることでシステム構成を単純化、結果として開発コストを抑えました。また登録作業の負荷をできるだけ小さくする工夫も施しました。
―― 導入効果は?

- 1.車両を探す人手、時間の削減 → 135時間
- 2.空きエリア可視化による車両保管時間の削減 → 50時間
- 3.上位システムへの保管市入力時間の削減 → 25時間
- 4.出荷車両確認時間の削減 → 35時間
- 5.棚卸し時間の削減 → 20時間
- 計:265時間 (1ヶ月)の大幅な経済的導入効果となりました!
―― 導入後の手応えや成果はありましたか?

- 1.ピンポイントで車両を引き出す事が出来る。
- 2.作業する車がすぐに見つかるので、楽になった。
- 3.1日の予定が迅速に立てられる。
- 4.車を探す時に位置情報がきっちりしているのでその分ちがう事に時間を使えるようになった。
- 5.車両がスマホの画面に地図で表示されているので、だいたいの場所が分かる。
- 6.作業したい車両をすぐにピットに入る事が出来るので作業の短縮になった。
- 7.車両を自分が置いた(動かした)責任があるので、変な止め方や事故防止になる。
- 8.車両のある番地が検索するとすぐに分かるので次工程でもらいたい時に協力会社とのやりとりが取りやすく作業の段取りがしやすい。
- 9.朝一番からの作業スタートがシステムのおかげで早く車を探すことができ、取付作業にスムーズにうつれるようになった。
- 10.システムの精度が良いので作業効率が上がった。